仕事を行ううえで、暗黙のうちに守るべきと考えられているルールがある。常識やマナーとも言えるその枠をはみ出さないようにすることが重要なことと考えられている。
だが、そのルールは決してマストではない。また、捉える人によって違ってくるーー。
たとえば、「上司たるもの、部下にはたえず声をかけてあげましょう」という、一見するだけでは、もっともらしい常識がある。しかし、女子社員が席を立つたびに、「どこにいくの?」といちいち尋ねる上司はどう思われるだろうか。
また、「人に対して誠実・率直であれ」というマナーがあるとする。ある仕事を依頼するとき、正直に「予算は10万円でお願いしたいのですけれども…」と言うのと、「今回の出来が予想以上に素晴らしかったので、当初は7万円とお伝えしましたけれども、10万円の謝礼をお支払させていただきます」と言うのとでは、その後の関係がどう変わるだろうか…。
本書は、一般的に言われているルールを、心理学的な側面から検証。最新の学術研究をもとに、意味のないルールやマナーをぶった切り、イラストを交えながら黒マナーと裏ルールを解説する。
「ごまをするのをためらうな」「無料で教えるな、金をとれ」「『禁止言葉』の禁止をやめる」「数分の遅刻が一番危ない」「睡眠などいらない」など、項目名を見ただけでもとても普通ではないものばかり。「よく思われるため」でなく、「結果を出すため」に必要な、必勝心理テクニック。
著者:内藤 誼人
心理学者。慶應義塾大学社会学研究科博士課程修了。有限会社アンギルド代表取締役社長。豊富な心理学のデータを用い、ビジネスや対人関係、マネジメントなどで好結果を出す方法を研究。心理学を踏まえた実用的なアドバイスで好評を博す。
『人たらしのブラック心理術」(大和書房)、『パワープレイ』(ソフトバンククリエイティブ)など、最新の心理学の学術研究をもとにしたビジネス交渉本は、読者から強い支持を得ている。
*本書は、ダイヤモンド社発行の『思い通りに人間関係を操る 黒マナー・裏ルール』(2009年6月発行)の電子書籍版です。