社長のための財務諸表の使い方 (v. 1.0) Разработано Realtosh LLC |
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~当テーマのまえがき~
財務諸表を使った分析が、日経新聞等にも頻繁に出てきます。最近のものでは、以下のようなものがありました。
2011/07/03 日本経済新聞 朝刊より
企業の経営効率が回復基調にある。上場企業の自己資本利益率(ROE)は2011年3月期に平均6・0%となり、前の期から2・1ポイント上昇した。海外市場を中心に利益が伸びたうえ、リストラ努力で採算が高まったためだ。ROEの上昇は戻り歩調をたどる株式相場の下支え要因となっているが、米欧の主要企業は平均10%を上回り、改善余地は大きい。
このように、財務諸表を用いた言葉が頻繁に出てきます。
実際にあなたの会社でROEのように財務諸表を用いた分析数値を算出するのは専門の方にお任せすればよいのですが、出てきた数値が何を意味するのか?そして、自社がどのような状況なのかを理解し、これからどうすればよいのかという対策を練る必要があります。
そこで本書では、数ある経営指標のうち、本当に重要なもののみ、
•計算方法
•使い方
•意味
•具体例
の4段階で説明させていただきたいと思います。
なお、具体例については、私はビールが好きなので、ビールで有名な、アサヒビール、キリンビール、サッポロの3社の実際の数値を用いたいと思います。
~当シリーズのまえがき~
近年、IFRS(国際財務報告基準)等で、「会計」というものが非常に注目を浴びています。IFRSが本格導入されれば、「会計」は、少なくともビジネス界において、英語以上の世界共通言語となることは間違えありません。
英語が必要ないビジネスは成り立つかもしれませんが、「会計」が必要のないビジネスは成り立たないからです。
すなわち、これからのビジネスマンは、「会計」を理解していることが必須になります。
しかし、「会計」を完全に理解しようと思ったら、数年間どころか数十年間、それどころか不可能なのかもしれません。生涯、会計の研究をされている教授の方々、最新の会計基準にキャッチアップすべく、ご苦労されている実務家の方々を見ればその事実は明らかです。
社長のあなた、経営者を目指すあなたが「会計」を完全に理解する必要はまったくありません。大切なことは「会計」のイメージをつかんで、自分のものにすることです。詳細かつ専門的なことは専門家の方々に聞けばいいのです。
では「会計」のイメージをつかもう!自分のものにしよう!と思い立ってみて本屋さんに足を運んでいても、難しい言葉がたくさん記載された分厚い専門書が数千円で売られていて、正直、買う気が起こりませんね。インターネットで検索してみても、情報が散乱し過ぎていて、ピンポイントで欲しい情報を入手するのは非常に困難です。
すでにビジネスで活躍されているあなた、あるいはこれから活躍したいと思っているあなたに、世界共通言語となる「会計」のイメージをつかんでいただき、自分のものにできるようなお手伝いをさせていただきたいと思い、このシリーズを執筆いたしました。
今後のビジネスでさらにご活躍されるにあたって、当シリーズがお役に立てれば幸いに思います。
~目次~
第一章:収益性の分析
◆収益性の分析とは
◆利益率の分析
•売上総利益率
•売上高営業利益率
•売上高経常利益率
•売上高純利益率
◆キャッシュフロー分析
•フリーキャッシュフロー
第二章:効率性の分析
◆効率性の分析とは
◆資本利益率分析
•自己資本利益率 (ROE)
•総資本利益率 (ROA)
◆回転率分析
•総資本回転率
•売上債権回転率
•棚卸資産回転率
第三章:安全性の分析
◆安全性の分析とは
◆貸借対照表を用いた分析
•流動比率
•自己資本比率
•財務レバレッジ
◆損益計算書を用いた分析
•インタレストカバレッジレシオ
第四章:市場からの分析
◆市場からの分析とは
◆株価の妥当性を見る分析
•一株あたり利益(EPS)
•株価収益率(PER)
•一株あたり純資産(BPS)
•株価純資産率(PBR)
◆配当金から見る分析
•配当性向
•配当利回り
第五章:応用分析
◆自己資本利益率の分解
◆負担税率分析
~著者自己紹介~
公認会計士
大手会計士予備校講師を経て、監査業務に携わる
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